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ものすごく久しぶりに「飛龍伝」を読んだんだけど、自分がかなり読み飛ばしていたことに気づいた。多分、学生運動や思想うんぬんといった細かいところを読むのが面倒だったのだと思う。今読んでみてもやっぱり実感はないけれど、とりあえず「読む」ことはできた。
この作品の中で好きなのは、やっぱり山崎と、そしてヒロインのお母さんに恋をしたヤクザの親分の人だなぁ。毎日5時間もかけて好きな人のところに通うヤクザ。しかも半年間一日もかかさずに。特に話をするわけでなし、顔を見て帰るだけ。
この人の本の登場人物は、どの作品も本当によく似ていて、それこそ同じ運命を持った人が芝居をしているかのようです。どの人もみな、一途だなーって思う。この「飛龍伝」の桂木という男も今回読んでいたら、すごく一途な男に思えた。馬鹿ばっかりでほんと愛しくて泣ける。
- 作者: つかこうへい
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2001/07/19
- メディア: 文庫
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